薬害C型肝炎東京訴訟の原告で初めて実名を公表し、国との和解に導いた平井要(かなめ)さん(59)=1月31日に死去=の葬儀が3日、新潟市内で営まれた。
葬儀には、ともに訴訟を闘った原告や支援者ら約100人が参列。薬害肝炎訴訟原告団の山口美智子代表は「平井さんが実名を出したからこそ訴訟が大きく動いた。遺志を継ぎ、治療ができずに病気が進行する人をなくしていきたい」と話した。祭壇には、愛用の赤いギターを弾く平井さんの遺影が飾られ、生前の演奏も流された。
平井さんは81年、脳内出血の手術の際、血液製剤クリスマシンを投与され、C型肝炎ウイルスに感染。東京訴訟に参加し、偏見や差別を恐れて名前を明かさない原告が多いなか、「私は被害者。恥じることはない」と06年8月、1審結審後の会見で実名を公表して世論を喚起し、08年の被害者救済法成立、和解へとつながった。
平井さんは死の直前、妻美智子さん(56)に病床へノートを持ってくるよう頼んだ。「まだ厚生労働省に訴えなきゃいけないことはいっぱいある」。経済的に苦しくても治療を断念しなくて済むような医療費の助成、障害者手帳の認定基準緩和−−。そう書き留めるいとまもなく力尽きた。【岡田英】
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